【注文住宅】プランニングとは?流れとプラン確認のポイントを解説!
- 注文住宅のプランニングって何?
- 具体的に何をするの?
- 事前にしておいた方がいいことはある?
注文住宅のプランニングで、こんな悩みはありませんか?
プランニングは、家づくりの満足度に直結するほど重要です。
私は工務店とじっくりとプランニングをして、とても満足した生活を送っています。
当記事では施主として、プランニングで何をするか解説しています。
提案されたプランの確認ポイントも併せて解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
注文住宅のプランニングとは?
プランニングとは、以下の通りです。
家は、ただ寝るだけの場所ではありません。
家族が共に過ごし、思い出を刻んでいく、かけがえのない場所です。
快適な暮らしを実現するためには、
- 家族構成
- ライフスタイル
- 将来の変化
- 土地の形状や周辺環境
を考慮した、総合的な視点が必要です。
そのためプランニングで重要なのが、工務店の聞き取る能力です。
表面上の要望だけではなく、言い表せない想いまで引き出してもらわなければ、暮らしやすい家はできません。
たとえば、
という要望があったとします。
聞き取る能力がなければ、
ができます。
聞き取る能力があれば、要望をさらに深堀して、
という選択肢になります。
広く感じられればいいのであれば、
というような提案ができます。
リビングをただ広くするよりも、コストも下がり要望も叶うので、満足度も高くなります。
このようにプランニングは、工務店の実力によって大きく差が出ます。
妥協せずしっかりと検討しましょう。
プランニングを始める前に
プランニングを始める前に、以下の2点を事前に済ませておきましょう。
- 安全な予算を決める
- 価値観を整理する
安全な予算を決める
予算はもう決めましたか?
事前に予算を決めておかないと、無理なローンを組んで生活が苦しくなります。
幸せな生活を夢見て家を建てたのに、我慢が続く暗い生活を送るようでは本末転倒です。
生活水準を維持できるような、安全な予算をしっかりと決めておきましょう!
安全な予算をまだ決めていない方は、【注文住宅】家づくりの予算はいつ決める?安全な予算の決め方を解説!をご覧ください。
価値観を整理する
価値観の整理は終わりましたか?
プランニングをしていると、当初のイメージとは違う方向に進んでしまうこともあります。
価値観を整理することで、家を建てる目的を明確にできます。
家づくりの軸をぶらさないためにも、価値観の整理をしておきましょう!
価値観の整理がまだの方は、【注文住宅】叶えたい要望が多すぎる!?価値観を整理して優先順位を決めよう!をご覧ください。
施主目線のプランニングの流れ
プランニングの流れの具体的な解説です。
施主として、何をするかに重点を置いて解説しています。
プランニングの手順は、以下の9Stepです。
Step1:工務店を絞る
まずは候補の工務店を絞ります。
1社に絞り込みたいですが、
だと思います。
だから、保険でもう1社選んでおくのもありです。
多くても2社まで、3社以上残っている方はもう少し絞りましょう。
3社以上とプランニングして、比較するのは大変な労力がかかります。
信頼できる「いい工務店」を選びましょう!
工務店の絞り方は、【注文住宅】いい工務店の探し方と見極め方!我が家の選定基準も紹介で解説しています。
ぜひご覧ください。
Step2:プランニングに申し込む
工務店を2社以下に絞れたら、プランニングに申し込みましょう。
いい工務店のプランニングは有料である場合が多いです。
理由は、客の本気度を確かめるためです。
プランニングは工務店としても、とても労力がかかる作業です。
無料だとどうしても、
といったお客さんが出できます。
工務店としては、そういったお客さんに時間をかけるのは避けたいところ。
有料にすることで、
と言ったメリットがあります。
有料だからと言って、依頼しないのはもったいないです。
ちなみに先に支払った費用は、契約したときに補填されますので、安心してください。
契約しなかった場合は返ってきません。ご注意ください。
それでも苦労して選んだ2社ですから、有料でも依頼してみてください。
我が家の工務店の申し込み料金は、10万円でした。
Step3:ヒアリングをする
プランニングの申し込みをしたら、次はヒアリングです。
基本的には、工務店から渡されるヒアリングシートに沿って進むと思います。
事前に渡されるので、家族で話し合って書きましょう。
もしヒアリングシートがない場合は、ヒアリングで伝える内容や注意点を次項で解説していますので参考にしてください。
Step4:初回のプランを見て工務店を決める
ヒアリングが終わると、工務店からプランの提案があります。
初回のプラン提案で、工務店の
などの実力がだいたいわかると思います。
納得できる間取りが出来てから決めたいかもしれません。
しかし、2社とも打合せをしていれば時間もかかります。
労力のことも考え、実力がわかった時点で1社に絞るのをおすすめします。
我が家の場合も、一回目のプラン提案で実力がわかったので、その時に決めました。
Step5:提案されたプランを練る
工務店を決めたら、プランを練っていきます。
家の配置は、工務店がしっかりと検討してベストな配置になっているはずです。
外観は間取りから決まってくるので、ここで練るのは「間取り」です。
間取りは生活の満足度に直結します。
納得がいくまで、検討しましょう。
プランの確認ポイントについては次項で解説していますので、ぜひご覧ください。
Step6:住宅設備を決める
キッチンやお風呂、トイレなどの住宅設備を決めます。
カタログだけではなく、必ずショールームに行って実物を見てください。
魅力的な設備がたくさんあると思いますが、おすすめは工務店の標準仕様。
理由は、一番コストパフォーマンスがいいからです。
また、信頼できる工務店が自信をもって選んでいる設備です。
悪いもののはずがありません。
どうしても採用したいものがあるなら、標準仕様にオプションで付けるのがおすすめです。
住宅設備は、間取りと並行して進めておくと、金額の調整がしやすいです。
我が家もショールームを5社ほど回りましたが、最終的には工務店の標準仕様にしました。
Step7:見積提出、費用を確認
間取りと住宅設備を決めると、大まかな金額が出ます。
すでに予算を越えている場合は、間取りや住宅設備を再検討してください。
これから決めることもあるので、予算に余裕を持たせておくことをおすすめします。
価値観を整理して決めた優先順位の、ワーストからやめていきましょう。
ここでようやく現実が見えてきます。
やりたいことは全部無理なんだな~と気付きます。
Step8:詳細な仕様を決める
間取りと設備を決めたら、詳細な仕様を決めます。
- 床材
- 内壁
- 造作家具
- 照明
- コンセント
- 屋根材
などなど、本当に多くのことを決めなければいけません。
たくさん悩むと思いますが、特に色を決めるのに迷うと思います。
小さいサンプル見せられてもわからないんですよね…
そんな時は、
仕上がりの感じがわかるので、「思ったのと違う…」とならないはずです。
ぜひ、工務店に相談してみて見に行ってください。
我が家も外壁の色で迷ったときに、工務店に教えてもらってOBさんの家を見に行きました。
Step9:最終見積提出、契約して工事へ
すべての仕様が決まると、最終金額が出ます。
最終金額を見る際に注意点があります。
それは、以下の費用が概算で入っているか確認してください。
地盤改良工事は調査をしないと、必要かどうかわかりません。
外構工事も、家がある程度完成してから設計に入ります。
だから、契約時点ではいくらかかるかわからないものです。
わからないけど事前に入れておかないと、いざというときに予算オーバーになります。
上記の費用も含めて、金額が予算以内になっているか確認してください。
金額に納得できたら、いよいよ契約です。
ただ、工事時期の関係で、すべて決まる前に契約になることがあります。
人気の工務店は、工事の枠が埋まるもの早いです。
先に契約しておかないと、
みたいになる可能性もあります。
工務店が施主を思って提案してくれているので、安心して契約しましょう。
その際には、契約後でも変更ができることは確認しておいてください。
契約書にはたくさん印鑑を押します。
今までのことを思い出して、ひとつひとつ噛みしめながら押しましょう!
ヒアリングで伝える内容
家づくりは、施主と工務店の共同作業です。
しかし、あなたの頭の中にある理想の住まいのイメージを、言葉だけで伝えること難しいです。
漠然としたイメージだけで進んでしまうと、
となる可能性があります。
そうなると、
など、後悔が残る家づくりになってしまうかもしれません。
ヒアリングでは、家族にとって暮らしやすいプランを提案してもらうために、以下の内容を伝えてください。
家族構成
同居する家族全員の年齢や性別、職業などを伝えましょう。
- 出産
- 親との同居
などの将来的な家族構成の変化も見据えておくことが大切です。
ライフスタイル
- 起床、就寝時間
- 家事の分担
- 平日、休日の家での過ごし方
など、家族それぞれの生活リズムや行動パターンを伝えましょう。
- 趣味やこだわり
- 大切にしている時間
などがあれば、具体的に伝えてください。
よりライフスタイルに合った、あなただけの暮らしやすいプランに繋がります。
今の家の悩みや不満
- 収納スペースの不足
- 動線の悪さ
- 日当たりや風通し
など、現在の住まいで困っていることや不満に感じていることを伝えましょう。
今の家の悩みや不満を伝えることで、それらを解決したプランを提案してくれます。
今の家を見てもらう
実際に家に招いて、
- 収納が足りずにここに物がたまる
- ここの動線が悪くて不便
- 日当たりがなく昼間でも電気をつけている
などの悩みや不満を直接見てもらいましょう。
言葉で説明するよりも、具体的なイメージを共有することができます。
よりよいプランの提案につながるでしょう。
我が家は自宅にきてもらって、ヒアリングをしました。
家のコンセプト
家づくりを通して、「どのような暮らしを実現したいのか」を伝えましょう。
細かい要望を伝えるのではなく、家のコンセプトです。
- 自然を感じる、開放的な住まい
- 家族が自然と集まる、温かい住まい
- シンプルでスタイリッシュな住まい
など、具体的なイメージを伝えることが大切です。
価値観の整理をして
ると思います。
その中で決めた「必須」の3つが家のコンセプトです。
細かい要望を伝えても、パズル合わせのような間取りになって、本当に暮らしやすい間取りになる可能性は低いです。
工務店の設計力、提案力を見るためにもコンセプトを伝えるのに注力しましょう。
間取りの細かい修正は、後からでもできますからね。
ヒアリングの注意点
ヒアリングでは、あなたの希望を包み隠さず伝えることが重要です。
しかし、伝え方によっては、満足のいくプランに繋がらない可能性もあります。
特に、
という点には注意が必要です。
要望書は見せない
価値観の整理をしたときに、要望書もしくはそれに近いものを作ったと思います。
要望書を最初からすべてを見せてしまうと、設計士の自由な発想や提案を邪魔する可能性があります。
より良い提案を引き出すためにも、
- まずはコンセプトだけを伝え、
- やりとりを通して細かい要望を伝える
ことが大切です。
予算は少なめに伝える
家づくりは予算との戦いです。
家づくりを進めていると
となるのはよくある話です。
最初から予算カツカツのプランで進めていると、
のでできません。
我慢ばかりの家づくりになって、楽しくなくなるかも。
楽しく家づくりを進めるためにも、最初のうちは予算を少なめに伝え、余裕を持たせておくのをおすすめします。
具体的には、
で伝えてください。
出てきたプランの確認ポイント
プラン確認では、図面上の数値や線だけでは見えてこない、実際の暮らしやすさや快適性をイメージすることが重要です。
「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないよう、多角的な視点と具体的なイメージを持って確認に臨みましょう。
具体的なチェックポイントは以下の通りです。
採光は考えられているか
日照シミュレーションをして、リビングの日当たりがよくなるように設計しているか確認しましょう。
日当たりは家の住み心地に直結するため、日照シミュレーションは家を建てるためには欠かせないものといえます。
日照シミュレーションをせずに家の配置やリビングの位置を決めると、周囲の家で影になって全く日が当たらないなんてことになるかもしれません。
工務店が日照シミュレーションをしっかりして、配置や間取りを根拠を持って決めているか確認してください。
通風は考えられているか
最近の夏は暑くて窓は開けられないですが、春や秋には心地のいい風が吹きます。
心地のいい風を室内に取り込むために、
- 正しい方角に家を配置しているか
- 窓が直線上になっているか
確認しましょう。
家の配置では、卓越風を調べて、より自然風を取り込みやすい方角に配置する必要があります。
取り込んだ風はまっすぐ進みます。
途中で曲がったりしません。
自然風が室内を通り抜けられるように、窓が直線上になるようにしましょう。
動線はスムーズか
動線がスムーズであることは、日常の暮らしやすさに直結します。
無駄な動きを減らすことで、効率よく生活できます。
様々な動線がありますが、意識してほしい動線は2つ。
朝起きてから夜寝るまでの一日の流れを思い浮かべ、
- それぞれの動作が無理なくスムーズに行えるか
- 人が集まる場所に家具などの障害物が来ないか
を考えてください。
家事をするのは、主にキッチン、洗面所、お風呂です。
それらの移動がスムーズに行えるか、移動距離が短いか確認してください。
特に共働きの夫婦は、常に時間がありません。
家事を効率化し、自分の時間や子どもとの時間を増やしましょう。
収納は十分あるか
収納量は、家族構成やライフスタイルによって異なります。
何をどこにおくのか具体的に決めて、収納が足りるか考えましょう。
また将来的な家族構成や持ち物が変化することも考慮し、余裕を持った収納計画を立てましょう。
たとえば、子どもがいる場合
- 子どもが小さいとき
おむつやおもちゃ置き場はどこにするか - 小学生のとき
ランドセルや教科書は、リビングか子ども部屋か - 中高生のとき
部活の荷物はどこに置くか
を考えて収納計画を立てる必要があります。
また、趣味によって収納が必要な場合もあります。
じっくりと確認しましょう。
将来の変化を考慮しているか
家族構成やライフスタイルの変化に、柔軟に対応できる間取りか確認しましょう。
たとえば、子ども部屋。
よくあるのは、子どもが出て行った後に物置部屋になってしまいます。
私の実家の部屋も、物置部屋になっています。
部屋を作るのは高いので、物置部屋にするのはもったいないですよね?
そうではなくて、
のようにすれば、長い間部屋として機能します。
部屋の役割を、年齢によって変えられるように計画しましょう。
家具の配置はどうか
家具の配置によって、部屋の広さや使い勝手は大きく変わります。
置きたい家具が決まっている場合は、
- 図面上に家具のサイズを書き込んでみて、実際の生活空間をイメージする
- 動線を確保できるか、圧迫感はないか、などを確認する
などをして確認しましょう。
かっこいい外観になっているか
外観は、家に帰るときに必ず見るものです。
毎日見ることになるので、せっかくなら
- 帰りたくなるような
- テンションが上がるような
外観がいいですよね。
自分好みのかっこいい外観になっているか確認しましょう。
また、周辺環境との調和も大切です。
あまりにも周りと違いすぎると、一軒だけ浮いてしまいます。
になっているか、土地の近くをイメージしながら考えてください。
まとめ:納得するまでプランニングをしよう!
プランニングは家づくりの満足度に直結します。
納得するまで検討しましょう。
プランニングの手順は、以下の9Stepです。
ヒアリングは、理想の住まいを建てるためにとても重要です。
ヒアリングで伝える内容は、以下の通りです。
ヒアリングをしたら、プランが提案されます。
プランの確認ポイントは以下の通り。
家づくりは、家族の未来を築く一大イベント。
しっかりとプランニングして、後悔のない家づくりしましょう!